Now's the time

日本一学校教育に適さない大学生。アドリブ雑記ブログです

書評:『エコノミックス 漫画で読む経済の歴史』

 

エコノミックス――マンガで読む経済の歴史

エコノミックス――マンガで読む経済の歴史

 

 概要

アダムスミスの国富論が登場する17世紀から現代のオバマケアあたりまでの、主にアメリカを中心とした世界の経済・経済学の流れを歴史で、なおかつ漫画で解説する新たなスタイルの経済史の一冊。

 

 

良いところ

・この一冊だけで経済ニュースを見る目が変わる。

 何と言っても今までの経済や経済学を歴史の流れに沿ってこの一冊だけで知ることが出来るのがとても◯ 更に言えば経済の一つ一つの現象、例えば世界恐慌リーマンショックギリシャ財政破綻などがどのような背景と文脈で起こったのかが分かるので、経済ニュースを見るときに「あっ、これは何となくあの時の流れと似ているな」と思えるようになったのがこの本の一番の魅力なのは間違いない。

 

・人間のバカっぷりが面白い

 「学問の理論と実際社会はかけ離れている」というのは数百年前から変わらないんだな…笑 と分かる。 この本の内容(つまり今までの経済史)をザッというと、

 

従来の経済学だけを盲信して崩れる

新しい概念を取り入れて一時的に成功して調子に乗る

従来の(以下略)」

 

の繰り返しでしかない。

 

そんな歴史の中でも少しずつモノの総量は増えてはいくものの、

 

いつの時代も金持ちは「税金下げろ」「貧乏人は富に値しないだけ」

 

貧困層は「金持ちばっかり得しやがって、やっぱり政府と金持ちはクソ」

 

というのもなかなか変わりません。そして経済学の視点から見てるからなのかもしれないが、人間お金好きすぎるでしょ。

 

 そしてこの本の最終章には著者がメッセージとして「これらの問題が解決されてこなかったのは、社会がそれを解決し得る技術を選択しなかったらだ。」と訴えている。

 

これだけ同じ過ちを繰り返し、果てには自分たちの住む環境を住みづらくなるまでに汚染してきている人類。

 

 私たちが、私たちの今までを見て、これからどういう選択をしていくべきなのか。というメッセージ性の強さもこの本の素晴らしさのひとつでしょう。

 

悪いところ

・質も量もボリューム満載で「ライトさ」はない

 いわゆる「マンガで分かる〇〇」シリーズと同じようなものだろうという気持ちで読むと後悔するボリュームがある。310ページで今までの経済史を深すぎず、されど浅すぎずに解説しているのだから仕方ないのだが、読書慣れしていない人だったら3日程度かけて一周して、もう一度内容をしっかり掴むためにあと一日で1週くらいかかると予想。

 

 

こんな人にオススメ!

『’経済’に少しでも興味がある人全員 ※特にこれから学びたいという方』

 

間違いなく、「経済学入門」的な本の中ではずば抜けてオススメの一冊です。

需要供給曲線とかGDPの算出計算式とかを勉強する前に、まずこれで「それらの理論はどう生まれ、どう活用されてきたのか」を分かってから勉強することで、意味は全然違ってくること間違いなしです!

 

 

個人的一番の学び

『歴史に勝る学問なし!』